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スタジオ
 〜Heavy Metal / Hard Rock 新譜レビュー〜

ROYAL HUNT / X
2010 Released
興奮度 ★★★☆☆

マーク・ボールズが加入して2作目、通算10枚目のオリジナル・アルバムである。

本作の注目する所は、やはり前評で70年代風サウンドと言っていた所なのだが、これが面白いくらい露骨にブルージーなモノになっている。
かと言って、聴けばロイヤル・ハントのサウンドだと一発でわかってしまうのだ。やはり、アンドレ・アンダーセンのセンスの良さには脱帽と言ったところだろう。

そしてブルージーと言えば、ギタリストのマーカス・イデル。彼の持ち味が存分に引き出されており、緩急の効いたソロが良い味を出している。
そして、マーク・ボールズも高いキーでシャウトしまくるのではなく、丁寧に歌い聴かせる事に専念した様に思える。

と言う訳で、派手さや勢いがある訳ではないが、安心して聴ける作品なのは間違いない。

お気に入り収録曲: BACK TO SQUARE ONE

IRON MASK / SHADOW OF THE RED BARON
2009 Released
興奮度 ★★★★☆

激太りしたイングヴェイ・マルムスティーンを生き写しした容姿を持つ、ダッシャン・ペトロッシ率いるネオ・クラシカル・メタルバンドの5年ぶりとなる通算3作目。

前作よりもパワー・メタル志向になった感もあるのだが、全体的にバラエティ豊かな楽曲が揃っているので結構楽しめる作品である。
最近のイングヴェイ作品に面白みを感じないので、「鉄仮面の貴公子」といった美学を持って様式美を追及している分、こっちの方が遥かに良いと感じる。

そしてヴォーカルを務めているヴァル・ハラ・ジュニアなる人物。リチャード・アンダーソン辺りにヘッド・ハンティングされるのではと思える力量が、このバンドの質をアップさせているのも強みだ。

お気に入り収録曲: FOREVER IN THE DARK