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スタジオ -S-

SERENITY
SERENITY / WORDS UNTOLD & DREAMS UNLIVED
2007 Released
興奮度 ★★★★★

オーストリア出身のプログレッシヴでメロディックなメタル・サウンドを披露しているバンドの日本デビュー・アルバムである。ズバリ、ここまでの期待をしていなかったため、当りクジを引き当てたような作品だ!あま〜い声質のヴォーカルと所々に出てくるピアノの音色に好感を持てるが、それだけではなくしっかりしたメロディーや演奏も奏でている。今までのプログレ・メタルと言うと、テクニック重視で変調子を駆使するイメージが強かったが、このバンドにおいてはメロディー重視となっているのが良い。特に、#5 "ENGRAVED WITHIN" や #6 "FOREVER" で聴く事のできる哀愁に満ちたメロディーとシンフォニックかつメロディックな楽曲には、何一つ注文付ける所はない。全体的にも、パーフェクトに近い作品だ!

お気に入り収録曲: ENGRAVED WITHIN

SILENT FORCE
SILENT FORCE / EWALK THE EARTH
2007 Released
興奮度 ★★★★☆

2年2ヶ月ぶりの4枚目に当る新作は、過去の楽曲より一皮も二皮もむけた様に感じることができる、良質の作品であった。前作(3枚目)で、次は化けると思わせた内容は、見事に良い方向へ化学変化をした。収録されている13曲とも捨て曲はなく、程よいキャッチーさに心地よいテンポ、更に美しいメロディーラインに上手いヴォーカルと演奏陣で、かなり納得のいく作品に仕上げられており、聞き手のハートを離さなせないヘヴィーメタルの要素が満タンに詰まっている。唯一、アルバムを通して一本調子かな?って思わせてしまうところであるが、気にしてはいけない範囲だろう。

お気に入り収録曲: THE KING OF FOOLSD

SILENT FORCE / EWORDS APART
2004 Released
興奮度 ★★★★☆

いやいや、良いですな!今までの作品も悪くはないのだが、なんとなく癖があって面白みも少ない楽曲だったけど、今作は作曲方法に何かコツを掴んだのだろうか?キャッチーでインパクトのあるメロディーの洪水アルバムになっているのだ!このままの路線で進化すれば、次作の期待感はかなり増すのではないか?唯一、前作の様な疾走キラーチューンが少ないのが残念。
それにしてもD.C.クーパーのヴォーカルスタイルって、感情が聴き手にすごく伝わってくるんだよな。

お気に入り収録曲: IRON HANDD

SILENT FORCE / EINFATUATOR
2001 Released
興奮度 ★★★☆☆

う〜ん。前作から進化はしているんだけど、楽曲が面白さが足りない。聴き終わっても、頭に残る物が少ないんだよね。演奏陣のテクニック等は何も問題ないが、肝心なメロディーラインにインパクトが欠けているように思える。その辺を次回作で磨きあげると、すばらしくなるだろう。でも、ギターソロのフレーズはかなり好みであり、リフなんかには良いセンスがあるなあと思えた。

お気に入り収録曲: TORILOGY

SILENT FORCE / ETHE EMPIRE OF FUTURE
2000 Released
興奮度 ★★★☆☆

ロイヤルハントを脱退したD.Cクーパーが新たに結成したバンドのデビュー作。メロディック・パワー・メタルやスピード・メタルが身上のようだ。D.Cクーパーのヴォーカルスタイルは、ロイヤルハントでのキーボード主体のサウンドがあっての物と思っていたので、ギターが主体の通常のバンドスタイルにどれ位ハマルか?と思っていたが、結構違和感無くしっくりくる物だった。楽曲は、若干薄っぺらい感じが残っているが、まだまだこれからのバンドだと思うので、成長する事を願いましょっ!

お気に入り収録曲: SAINTS AND SINNERSD

STRATOVARIUS
STRATOVARIUS / POLARIS
2009 Released
興奮度 ★★★☆☆

2007年、バンドリーダーであったティモ・トルキの脱退危機を乗り越え、新たにマティアス・クピアイネンなるギタリストが加入されて発表された12枚目のオリジナル・アルバムである。
ティモ・トルキには悪いのだが、個人的に本作は今後の可能性がかなり広がったのではないかと思える作品に仕上がっている。今まで陰に隠れていたイェンス・ヨハンソンの活躍が目立つようになったり、各メンバーが楽曲を持ち寄ってバラエティー豊かになっているのも喜ばしい。

楽曲の方は、#5 "BLIND",#8 "HIGHER WE GO" を筆頭に彼ららしいスピード・チューンがあったり、ネオ・クラシカルなギター・ソロもいい感じな #7 "FOREVER IS TODAY" と佳曲がエントリーされている。
ただ、期待をしていた #10〜 #11 へと続く "EMANCIPATION SUITE" の大作が退屈でイマイチだったのが残念である。

それにしても、せっかく上手いギタリストが加入したのだから、もう少しギター・ソロをピック・アップしてもいいんでないの?と思ってしまう。ま、それを含めて、次回作がめちゃくちゃ楽しみとなりました。

お気に入り収録曲: FOREVER IS TODAYD

SYMPHONY X
SYMPHONY X / PARADISE LOST
2007 Released
興奮度 ★★★★☆

約4年半ぶりに発表された7作目のオリジナル・アルバムである。前作でメロディアスさが後退した事により、今後の彼らはどうなるか心配していた。しかし、本作は今までの集大成的な要素がたっぷり収められている。壮大なSEで幕が開き、いかにも "SYMPHONY X" 的なサビが魅力の #2 "SET THE WORLD ON FIRE (THE LIE OF LIE)" への流れは、 お約束とは言え聴き手を興奮させる。その後も、独特な雰囲気の旋律を放つバラード #5 "PARADISE LOST" や、もろにネオ・クラシカルな #8 "SEVEN" 、そしてミステリアスかつ感動的な大作 #10 "REVELATION (DIVUS PENNAE EX TRAGOEDIA)" など、彼らの世界がびっしりと詰まっている。また、全編に渡ってヘヴィーなギター・ワークが目立つが、本作で最も注目する所は ラッセル・アレン のすさまじい魂の叫びの様な超絶ヴォーカルであろう。ソロやプロジェクトを経験し、ライヴで培ったモノが見事に反映されている様だ。なにはともあれ、長い間待った甲斐のあるアルバムである事は間違いない!

お気に入り収録曲: SET THE WORLD ON FIRE (THE LIE OF LIE)

SYMPHONY X / THE ODYSSEY
2002 Released
興奮度 ★★★☆☆

前作でとんでもない良い作品を作り挙げたので、これ以上の物が出来るのかが多少心配だったのだが、この作品では彼らの分岐点になると思えるアルバムになっている。今までもヘヴィーではあったのだが、荒々しいヘヴィーさを新たな方向性としているように感じる。彼ら独特の旋律やメロディーはそのままなのだが、キーボードの減退と共にキャッチーさも減衰してしまった様に聞こえてしまう。悪い作品とは思わないが、彼らのバンド名でもあり魅力であった「シンフォニック/クラシカル」がもう少し前面に出てきた時、前作以上の何かが生まれる予感はする。

お気に入り収録曲: ACCOLADE UD

SYMPHONY X / LIVE ON THE EDGE OF FOREVER
2002 Released
興奮度 ★★★☆☆

公式には初となる2枚組のライヴ・アルバムである。前作のコンセプト・アルバムの内容の内、約70%の楽曲をアルバムの曲順通りに再現している。そして演奏に関しても、スタジオ・ミュージシャン的な所は全くない。これには、あのドリーム・シアターもビックリではないだろうか?非常に生々しいライヴの雰囲気がこちらに伝わってくる音質なのが、良くも悪くも感じ取る事ができる。2枚組というヴォリュームなので、過去の各アルバムから選曲されていれば良かったのだが、残念な事に"THE DIVINE WINGS OF TRAGEDY","TWILIGHT IN OLYMPUS"、そして"V"の3作品からしか選曲されていないのには不満も残った。

お気に入り収録曲: OF SINS AND SHADOWSD

SYMPHONY X / V
2000 Released
興奮度 ★★★★★

オリジナル・アルバム5作目にして初となる、アトランティス文明をモチーフにしたコンセプト・アルバムである。これまでも、余りハズレのない作品を作り続けているが、本作に関してはほぼ全曲(小曲は除く)において、納得のいく楽曲が収められている。アルバム冒頭を飾るイントロ"PRELUDE"が始まった時点でスピーカーに釘付けとなり、それに続く"EVOLUTION (THE GRAND DESIGN)"でガッツポーズが出た!すんばらしくかっこ良く、ヘヴィーでキャッチーな所に壮大なコーラスと来たら、文句の付けようがない。この1曲のために購入したとしても納得のいく楽曲だ!そして2曲目以降の楽曲に関しても、壮大なイメージを持ちつつも、プログレッシヴであったりヘヴィーであったりとバラエティー豊かな構成にも納得の内容である。また演奏陣に関しても、過去の作品よりもクラシカルなイメージを持たせるために、マイケル・ピネーラによるキーボードの活躍が大きく目立っており、彼の活躍無くしては、このアルバムの完成は無かっただろう。大いに讃えたいと思う。

お気に入り収録曲: EVOLUTION (THE GRAND DESIGN)D

SYMPHONY X / PRELUDE TO THE MILLENNIUM
1998 Released
興奮度 ★★★★☆

初のベスト・アルバムである。これは、彼らの人気の代表曲がそのまま収録されているので、非常に嬉しいのであるが、余り新鮮味を感じることはできない。ある意味初心者用である。素直に良い楽曲ばかりなので評価は高いが、未発表曲位ボーナスで欲しかったとも思ってしまう。唯一、初代ヴォーカリストのロッド・タイラーが歌っていた"MASQUERADE"をラッセル・アレンがリ・メイクした"MASQUERADE '98"のイメージがガラッと変わったので、良いと思えた。

お気に入り収録曲: MASQUERADE '98D

SYMPHONY X / TWILIGHT IN OLYMPUS
1998 Released
興奮度 ★★★★☆

前作ですんごい衝撃を受けたクオリティーをほぼ維持している通算4作目。ただ残念な事に、テクニシャン・ドラマーのジェイソン・ルロの姿はないのだが、後任に抜擢されたトム・ウォーリングも中々のドラム・テクニシャンの様だ。何の心配もなく、こちらが求めている内容を物の見事に答えてくれているので、最初から最後まで安心して聴く事ができるアルバムだ。比較的ストレートなスピード・チューンの"SMOKE AND MIRRORS",プログレッシヴな"CHURCH OF THE MACHINE",お約束の大作"THROUGH THE LOOKING GLASS",そして泣きバラードの"LADY OF THE SNOW"と言った、バラエティーの豊かさがうれしく、各曲ともに口ずさむ事の出来るキャッチーさを持っているのが好印象だ。更に、マイケル・ロメオのギターとマイケル・ピネーラのキーボードによるインスト・パートでのバトルも、なかなかのスリル感があって良いと思われる。

お気に入り収録曲: SMOKE AND MIRRORSD

SYMPHONY X / THE DIVINE WINGS OF TRAGEDY
1996 Released
興奮度 ★★★★★

アメリカ出身のネオ・クラシカルかつプログレッシヴなヘヴィー・メタル・バンドの3作目。結論から言うと、前作の好感触の更に上を行く作品である。実にすばらしい。クラシカルな美しくも物哀しいメロディーが大半を占めているのだが、疾走曲であったりキャッチーであったりと、収録されている全9曲ともに捨て曲がない。そして何といっても、20分を超える大作"THE DIVINE WINGS OF TRAGEDY"を聴き終えた時の圧巻さは、誰もが認めるであろう。更にその後、ラストを飾る"CANDLELIGHT FANTASIA"での感動的なバラードは、切ない泣きのメロディーが脳裏に刻まれる。これほどの衝撃を受けたバンドは、過去に思い当たらない!

お気に入り収録曲: CANDLELIGHT FANTASIAD

SYMPHONY X / THE DAMNATION GAME
1995 Released
興奮度 ★★★★☆

前作から8ケ月という短いブランクで発表された、セカンド・アルバムである。まあ、良くもこの短期間でヴォーカリストの交代とスケール・アップした楽曲の発表が出来たもんだ。その新ヴォーカリストなのだが、前任者とは全く違ったスタイルの持ち主で、非常に骨太な声でパワフルなヴォーカリストと言った所だろう。また、その声質にピッタリなドラマティックな楽曲の数々に、聴き手はお腹いっぱいのアルバムではなかろうか?

お気に入り収録曲: DRESSED TO KILLD

SYMPHONY X / SYMPHONY X
1994 Released
興奮度 ★★★☆☆

クラシカルな旋律を軸にした、アメリカ出身のプログレッシヴ・メタル・バンドのデビュー作品である。どの楽曲においても物哀しい美旋律が取り巻いているので、非常に聴き手を引き込むのだが、如何せん気合いの載っていないヴォーカルが作品を台無しにしているように思える。もう少し緩急を付けた歌い方をしてくれないと、この手のドラマティックな楽曲には不向きなのでは?しかし、その部分が改善された時のバンドのクオリティーは、ものすごい作品が誕生すると予感できる。

お気に入り収録曲: PREMONITIOND